第四回 事前に用意したほうがよいもの
- 遺影写真のもとになるようなお写真
(できるだけ、ピントがあっているものでお顔が大きいものがよいです。故人様らしい笑顔やいつもの服装でも構いません。ちなみに運転免許証くらいのお顔の大きさだと比較的はっきりします) - 届出人となる方のお認印
- 故人様名義の現預金はできるだけ、ご生前に分散したほうがよいかもしれません。
死亡後は口座が凍結し、相続人全員の戸籍謄本など手続きがたいへんです。
最近は「エンディングノート」というものが一般の書店でも販売されています。
参考までにご覧になるとよいかもしれません。
- 喪主を決める
喪主は葬儀の代表者として、故人になりかわって弔問を受ける人。
通夜の前に決定しておきましょう。
配偶者が一般的で、配偶者が死亡して原則として血縁の濃い順に選びます。
配偶者、長男、二男・・・、男子がいない場合は嫁いでいても長女、二女の順です。
子が無いときは父親、母親、兄弟の順番となります。
※故人が生前に喪主を指定していた場合には、その希望に沿うようにします。
※喪主があまりに高齢だったり、幼児であるのは、弔問客に礼を欠くこともあり、好ましくありません。
※喪主は葬儀に続く一連の仏事においても主催者となります。そのことも考慮しましょう。 - 葬儀の宗教形式を決める
仏式、神式、キリスト教式など葬儀の形式はなるだけ早急に決めましょう。
宗教形式は故人の意向に従うのが大原則です。
初めて葬儀を出す家の場合は宗旨がわからずあわてるケースもあります。不祝儀ごとは、予定の立たないものですから早いうちに郷里や本家筋などに確認を取っておくことが大切です。諸宗派によるしきたりの違いはかなり複雑で、戒名等にも現れます。
●無宗教も増加傾向に
特に遺言もなく、信仰もなく、といった故人の場合は、無宗教葬という方法も考えられます。しかし、信仰がないからと言って、必ず無宗教葬にしたほうがいいということもありません。
生前の故人の考え方を思い出し、遺族と近親者でよく話し合って決めるようにすればよいでしょう。 - 葬儀の規模、費用を決める
葬儀の規模については、まず生前の故人の意志を尊重しましょう。
盛大であればあるほど、故人が極楽往生できると言われていたのは昔のこと。
無理のない範囲で行い、ある程度簡略化されてもいいというのが、近年の考え方です。
また、葬儀は香典を宛にするものでなく、ある程度のお金を確保しておくべきだという考え方もありますが、故人が長い闘病生活の後、死亡した場合などは、遺族の負担も膨大なものかもしれません。
ある程度の香典の額を予想し「香典でまかなえる規模の葬儀を」という考え方もあっていいのではないでしょうか? - 葬儀の日程を決める
死亡通知が届く時間、遠方の参列者の到着時間、僧侶や火葬場の都合を考えて決めます。
火葬、埋葬は死亡後24時間以上経過しないと認められないと法律で定められています。
一般的には、死亡日に納棺→翌日通夜→翌日葬儀・告別式という流れですが、死亡時間が朝で
準備に時間がとれる場合は、当日通夜の場合もあり得ます。 - 式場を決める
自宅で行う場合が多いのですが、アパート、マンションなどで、スペースが確保しにくい場合は、地域の公民館、寺院や葬祭会館で行うこともあります。特に葬儀社に全てを任せられる葬祭会館を利用する人が最近増えてきています。 - 社寺・教会へ、弔いを依頼する。
日頃から信仰している宗教の寺院や、神社、教会などが有ればすぐに連絡して、通夜、葬儀、告別式の予定を伝え、打ち合わせをします。取り込んでいる最中なので、依頼は電話で済ませてもさしつかえありません。 - 寺院に相談する内容
葬儀の日取りと時間、読経してもらう僧侶の人数、戒名の依頼、火葬場へついていってもらうかどうか。などを打ち合わせます。 - 神社へ依頼する場合
依頼に出向く場合は、喪主や喪家の人間が行くのを避けて、代理人を立てるようにします。また死者が出た家のものは忌みの期間が終わるまで神社には入れません。一般的には世話役代表か葬儀社が神官への依頼をします。